下剋上?
「っ!今日という今日こそ委員会に出てもらうぞ!お前は毎日毎日毎日毎日毎日逃げ出しやがって!!」
「チガウヨ、ワタシチガウ」
「お前というやつはぁ〜!!いい加減にしろぉぉぉぉぉ」
「にぎゃーっ文次郎先輩のご乱心だぁ」
相も変わらず今日も、学園一ギンギンに忍者している潮江文次郎先輩と命がけ(俺だけが)の鬼ごっこをしている。
地獄の会計委員になって早5年。長かったな―
俺の実技の成績が異様に良いのもきっとこの鬼ごっこのおかげなのかもしれない。
一年生でじゃんけんに負け会計委員になってからというもの、計算自体が得意ではない俺は委員会が嫌で嫌で毎日のように逃げまくっていたら、何故か文次郎先輩が俺専用の追撃部隊になっていたのだ。
文次郎先輩は最初のほうこそまだ優しく(あくまで文次郎先輩の基準で)諭してくれたりしていたけれど、何時のころか自分より一つ下の後輩に己の習った技の全てを持ってぶつけてきた。
(あのときゃマジで死ぬかと思った・・・)
それからは本気と書いてマジと読むくらいには真剣なリアル鬼ごっこしている。
ところで何で俺がそんな怖い目に逢ってまで委員会に参加しないのかだって?
それはもちろん・・・文次郎先輩をからかうのが楽しくなってきたからに決まっている!
今では作法委員会の立花仙蔵先輩と組んで文次郎先輩で遊ぶくらいには成長しているのだから、それもこれも全部文次郎先輩のおかげというものだろう(笑)(←えっ?これ古い?モーマンタイ
「あっそうだ文次郎先輩」
「何だ?っと言うかいい加減止まれ!」
「そりゃー無理ってもんですわ」
こんな会話をしながらも俺と文次郎先輩はものすごいスピードで学園中を走り回っている。(俺は走りたいわけではなくお前を追いかけているだけだ!byギンギン
「ところで、そこ危ないですよ?」
「は?・・・・・・がっっっ!!」
文次郎先輩は声を出しとと同時に一人用塹壕、要するにタコつぼ(四年の綾部喜八郎が掘ったやつ。名前はタコ八くん2号)に嵌った。
そんでもってその上からは大量の焙烙玉が降ってきた。(もちろん焙烙玉と言えば仙蔵先輩!
「うあー流石にやり過ぎじゃないですか仙蔵先輩?」
「ふん。あいつがそんな簡単にくたばると思っているのか?生命力はゴキブリ並みだぞ。むしろゴキブリそのものだな」
「文次郎先輩ったら酷い言われようだなぁ」
文次郎先輩の落ちたタコつぼの前に立つと、どこからともなく仙蔵先輩が現れゴキブリと評された人物を見下したっている。(見おろしじゃなく間違いなく見くだしって感じ。
「お前も顔が笑っているではないか」
「えぇーそうですか?ま、いいっか。それじゃー俺はこの辺で」
文次郎先輩が這い出してくるまでにさっさとここを離れることにした俺は、仙蔵先輩にあいさつし悠々と逃亡した。
(んー伊作先輩でも読んでおいてあげよっかな)
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後書き
文次大好きだー!!これは愛のある虐げだからいいのです。文次郎はMだと信じて疑わないイチです。
あっでもかっこいい文次も大好き。自分じゃ書けないけどねorz
2009/4/19