図書館戦争
*やまなしおちなし。(いつものことだけど)




おや、あれは愛しい郁ちゃんの後姿じゃありませんか。


「郁ちゃんはっけーん」

「あれ、お姉ちゃん!?なんでこんなところいるの!?」


驚いてる驚いてる。身長とかはとっくの昔に追い抜かされたけどやっぱり可愛いねぇ。特にこのド素直なところとか。


「ふっふっふー・・・何とワタクシこと、この度東京進出することが出来ましたー!」

「えっ、って言うことは本庁に移動?」

「その通り。これでエリート街道まっしぐらよ!」

「わー!すごい、すごいじゃんお姉ちゃん!!」

「ありがとう!郁ちゃんなら絶対喜んでくれると思ってたよ」

「でも、それならもっと早く言ってくれればお祝いの用意したのにー」

「そんなこと気にしないで。それに、郁ちゃんのこと驚かしたかったんだもん」

「もー、本当に驚いたよ」


本当にお祝いとかは気にしなくてもいいのよ。実家でイヤって程されてきたし(笠原家もこみで)・・・


「笠原ー!!」


私達が話していると男の人がいきなり現れた。
郁ちゃんの上司かなんかかな?


「うげっ、堂上教官」


なぬっ!これが噂の・・・!


「えっ噂の堂上教官!?」

「ちょっ!」

「お前は仕事中にも関わらず何を立ち話なんかしてるんだ!」

「す、すみません!!」

「さっさと仕事にもどれよ」

「はいぃ!」


うんうん。手紙通の鬼教官っぷりだな。
おっと、こっち向いた。


「ん?笠原の友達か?」

「えっと、実家のお隣のお姉さんです。小さい時からよくしてもらって、それで東京に出てきたって今・・・」

「どうもすいませんでした。私がお仕事中に笠原さんに話しかけてしまったので」


ここは社会人らしく謝っておくべきかな、と猫かぶりを発動させ微笑みながら謝罪しといた。
横で郁ちゃんの顔が引きつっているのはご愛嬌。


「あ、いえ。笠原が仕事中にもかかわらずはしゃいでいたのが悪いんです」


どうだ、私の2○年間の猫かぶり技術は!
ふふふふ、さすがの鬼教官殿も私の微笑には勝てないようだ。


「う、うぅ〜堂上教官ー」

「本当のことだろうが」

「そぉですけど・・・」

「それでは私はこれで失礼します。笠原はさっさと仕事に戻るんだぞ」

「はい」


そう言って、"堂上教官"は去っていった。


「むふふふ・・・あれがねー」

「お姉ちゃん笑い方気持ち悪い」

「えーだって、郁ちゃんに手紙もらってからどんなひとか気になってたんだもん」

「はいはい。じゃあ私仕事に戻るね」

「あっ今度お茶でもしようね」

「うん、絶対よ。」

「じゃあバイバイ」

「またね」


やっぱり東京に出てきたのは正解だったわね。可愛い郁ちゃんとのお茶が楽しみだわ。







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ちょっと設定説明・・・
主人公は郁の実家のお隣のお姉さんです。警察でエリート道まっしぐらなお方。年齢は5歳ぐらい年上ということにしとこうかな?(適当;)警察とかまったくわからないので部署とかも決まってないデス・・・どのくらいで出世できるのかもわからん・・・
そんでもって郁ちゃんのことだいぶ可愛がっております。もちろん郁ママ&パパには郁の仕事のことは言ってません。


2009/8/29
clap up:2008/11/20