01.寝坊
四時間目が終わり、生徒が心待ちにしていたお昼ご飯の時間。
この時間、食堂が混んでいるからと文芸部の部室に集まっていたいつものメンバーは一人かけている。
「今日、ちゃん見た?」
「そういえば、朝から見てないな」
「亜紀ちゃんは見てない?確か同じ授業取ってたよね」
「見てないね。のことだから寝坊でもしてるんじゃないの」
「確かにならありえるかも。前だって五時間目始まってから学校に来てたしな」
「ほんと、何しにきたんだか」
「電話してみたら?のことだから耳もとでなっても気付かないかも知んないけど」
武巳が笑いながらそう言ったその瞬間に部室のドアが大きな音を立てて開かれた。
「おっはー!!」
「あ、ちゃんだ。おはよう」
「やっと着たみたいね。しかも、おはようの時間じゃないんだけど」
勢いよく入ってきたのは噂されていたその人で、ドカドカと騒がしい音を鳴らしてかばんを机の上に放ってその近くのイスに座った。
「聞いてよー起きたら11時半だよ!?一瞬で目覚めちゃった」
「ほら、やっぱり寝坊だったじゃん」
「はーあんた気抜けすぎなんじゃないの?」
「えーそんなことないって」
「お前はいつでも抜けてるだろ」
「村神ヒドッ!」
「そうだな、なぜお前はそんなに寝坊ばかりするんだ?」
「いや、空目・・・そんな真顔で聞かれても・・・」
「だがお前は平均して週の半分は寝坊による遅刻をしていると思うが」
「・・・そんなこと数えなくていいから!―――・・・そうだねぇ理由は色々かな?ゲームして夜更かししたりとかミケが私の布団に乱入してきてじゃれて寝かしてくんなかったりとかとか?あっあと朝起きてももう一回寝る」
「なるほど・・・」
「結局は夜更かしと二度寝なわけね」
「ふーんゲーム減らすとか猫だったらさっさと追い出したら寝坊ちょっとましになるんじゃねぇの?」
「猫?ミケはシベリアンハスキーだけど」
「犬!?」
「へーちゃんの家って犬にミケってつけてるんだー」
「日下部、そこは感心するところじゃねえと思うが」
「さすがの家族ねネーミングセンスが変」
「たしかに。しかも家の中でシベリアンハスキーとか家広いんだなー」
「亜紀さすが私の家族ってどーゆう意味ですか!?近藤も納得しない!―――私の家そんな広くないと思うけどなー?」
「おい、の家もいいがチャイムなったぞ。食堂行かないのか?」
「行くにきまってんじゃん!めっちゃお腹すいた」
「本当にあんた学校に何しに来たのよ」
「あはは、ちゃんらしくていいんじゃない?」
「たしかに」
「ほら、空目も行くよ」
「・・・ああ」
入ってきたときと同様にドタバタとみんなを引張って出てくであった。
結局この後、六時間目の授業を取っていないことを思い出してみんなに再度呆れられていたと言うのは別の話
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後書き
普通、家の中でシベリアンハスキーなんて飼えませんよね。いいの!主人公の家は変だから!!でもそんなの関係ねぇ!!(某芸人風に)
2007/9/27
title by:Natural Beautiful