03.昼寝
「殿?寝ておられるのか」
団子屋の主人が試作品をくれたから殿と食べようと思い持ってきたのだが、気持ちよさそうに縁側で寝ておられる。
団子は食べたいがこのように穏やかな寝顔をされたら、起こすのが忍びない。では、一人で食べればいいのだろうが、せっかく久しぶりの休みなのだから殿とゆっくりお茶がしたいのだ。このところ戦やらで忙しかったので挨拶をするぐらいしか話した記憶がない。
「―――・・・ん、うぅ・・・ゆきむらぁ?」
「すいません。起こしてしまいましたか?」
「なにかかいいにおいいするぅゆきむらのにおいだー」
「お、俺ですか?たぶん団子の匂いだと思うのだが・・・」
「ゆきむらのにおい―――」
「なっ、殿!?」
寝転んでいる横に座った幸村の腰の辺りに抱きついたに、思わず声が引きつっているほどの慌てようだ。
「うー寝ぼけてるのー」
「起きておられるではないか!!」
「ううん。寝ぼけてるからもうちょっとこのままがいいなー」
「ふー、では早く起きてくださいませ」
「うふふ、幸村は太陽の匂いとお団子の匂いがするね」
「そうか?」
「うん。ぽかぽかであっつーい感じの太陽といっつも食べてるお団子の匂い。だからね、私太陽もお団子も大好き」
「うむ!俺も団子は大好物だ!」
うん。全然わかってないね。幸村らしいっていうか何ていうかー・・・
「ねぇ私は?」
「殿?もちろん好きでござる」
お団子と同列だけど、まぁ今はこれで許してあげましょうか。いつか絶対幸村の一番になるんだからね!
「私もだーいすきだよ幸村!」
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後書き
すんごい短かった・・・sss?
2007/11/23
title by:Natural Beautiful