えーっと食糧買ったし消耗品も買った、後は・・・クラトスの服だいぶぼろぼろになってきてるよねぇ修行頑張ってるもんね


「よし!クラトス服買いに行こ」

「は?」

「は?じゃないでしょ、君の服ぼろぼろだから新しいの買おうってこと」

「だが、私は・・・」

「今さらだけどお金の心配はなしね。人一人養うぐらいはアタシにだって出来ます。それでも気になるんだったら出世払いということでいいよ」

「すまない、将来必ず」


なんかクラトスって将来めっちゃ出世するかその辺で傭兵かって両極端になりそうな感じがする。でも、いいとこの出で騎士だからやっぱり出世するかな。クラトスまた騎士に復帰する気はあんのかな?でもアタシは反対なんだよねー元傭兵なもんで騎士にはあんまりいいイメージ持ってないし・・・って思考ずれすぎだよアタシそんなもんはなったときに考えればいいんだから今はクラトスの服買いに行かなくっちゃ


「どこで買おうっか?行きたいとことかある?」

「私はこの街のことはわからないのでに任せる」

「オッケーじゃあ行こうか」


アタシたちは大通りから狭い裏路地に入っていった。目指している店はそんなに流行っているってわけじゃないけどオーダーメイドで作ってくれるし結構デザインの融通も利くしであたしは店の常連。なぜ流行らないかというと店に行くまでの道に問題があって、店がわかりにくい上に治安が悪いのが欠点で客があまり来ないそうだ。それなら大通りに移転したら?って言ってもここがいいと店主はまったく聞く耳持たずなのでいまだにそこに店を構えているわけ。それにしても治安悪いなーこういう輩は本気でウザイ


「おいカモのこのこやってきたぜ」

「ぎゃはははは、テメーらここは俺たちの縄張りなんだよ通りきゃ通行料払いな」


あぁークラトスったらそんなに不満そうな顔したらよけいに絡まれるのにわかってないなーでもしゃーなっかこんな経験あんまりなさそうだし


「おいおいテメーなんだその顔はぁ?文句でもあんのかぁ?」

「お前たちに渡すようなものは何もない。さっさと失せろ」

「はぁ?おいガキなめた口聞いってと痛い目合うぞ!」

「失せろといっている。目障りだ」

「はぁークラトス挑発してどうするのよ?」

「おっ、そっちはいい女じゃねーか。ガキは身包み剥がして女はいただくとするか」


相手は五人、一番後ろでふんぞり返って座っているのが頭だろ。今までのこいつらの動きから見るとたいしたことのないやつらだと判断し、アタシは剣を抜こうとした


「お前たちに手を出すというのなら容赦はしない」


クラトスが言葉とともにアタシの前に立ち、ごろつきを睨んでいる。後ろから少し見えたクラトスの横顔は今まで見たことないぐらい真剣な顔でアタシは何でかドキッとした。いや別に変な意味とかじゃなくて子供が急に成長した感じでやっぱりこの子も男の子なんだなーって思って


「容赦しないってどうする気なんだぁ?ガキに何が出来るって言うんだ」

「はっ、もういい野郎どもやっちまえ!」


ごりつきどもがいっせいに武器を掲げてかかってきた。クラトスは自分の剣を抜き一番前にいたごろつきAの短剣を跳ね飛ばし腹に一発蹴りを叩き込む、横から曲刀っで切りかかってくるごろつきBの剣先を避けそのまま手刀を首に落とした。ごろつきBの後ろにいたごろつきCとDがクラトスの動きにあっけにとたれている隙にごろつきCの懐に入り込み切り伏せて比較的小柄だったごろつきDを蹴り飛ばした。最後に残った頭らしきやつは自分たちが狙った獲物がこんなに強いと思ってもいなかったのか硬直している。


「どうか許してくれ!そ、そうだ今まで稼いだ金をやるから見逃してくれないか」

「失せろ」

「ぎゃー・・・」


あれでよく今までやってこれたなってぐらいの悲鳴を上げながらごろつきの頭は仲間をおいて一目散に逃げていった


無事か?」

「ん、クラトスが守ってくれたから大丈夫。クラトスこそなんともない?」

「そうかよかった。私は平気だ」

「じゃあ行こっか。こいつらのせいで時間食っちゃったからね」


うん、ごろつきに立ち向かってる時のクラトスの顔は凄くりりしくてかっこよかった普段はみれない顔って言うか表情だから絡まれたのもそんなに悪くなかったかもね





06.知らない顔





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2007/11/11

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