Half bonds
大丈夫。今はいないから他の人に預けて渡してもらえばいいだけなんだから
トントントン
「すいません」
「はーい。ご依頼ですか?」
「あ、い、いえ、違うんです。これをギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフさんていう人に渡してほしいんです」
テンパって名前を噛みそうになったけどなんとか噛まずに無事言って、私は一通の手紙を差し出した。今私の応対に出ている人は赤っぽい髪でメガネをかけている、確か名前はガユス・レヴィナ・ソレルさんだったと思う
「えっと、君もしかしてあのギギナのファン?流石だね名前全部いえるんだ。ごめんね今あいついないんだよ」
「ファン?あ、その手紙は違う人のもので私はただのお使いなんです。あの渡しておいて貰えないでしょうか」
「それはいいけど、この手紙名前かいてないようだけど」
「それは読めばわかるからいいといってました。すみませんがそれではお願いします」
「ちょっと待って。せめて君の名前ぐらいは教えてくれないのかい?」
「私はただの使いですので。三日後にお返事を受け取りにまた来ますのでよろしくお願いします」
そそくさと逃げるようにアシュレイ・ブフ&ソレル事務所を後にした。問題は返事を取りに行く時で、でもたぶん向うも私に会いたくないだろうし、ガユスさんにでも預けているだろうから大丈夫だと思うだけど絶対にいないときに取りに行かなくちゃ。せっかくここまで来たんだから今はとりあえずこのエリダナを観光しよ。エリダナははじめてきたけどうわさ通りの凄い町だなぁ
「メガネ置き台のガユスよ。これはなんだ」
「あー低脳ドラッケンにはこれが手紙以外に見えるのかさすがだ・・・
ガッシャン!!
「言葉が使えないからって何でも暴力で訴えるんじゃないこのバカギギナ!!」
「お前こそ人間の言葉で話せ。聞くに堪えない音を出すな耳が腐る」
「お前というやつは!・・・はーまぁいい。それとりあえず渡したからな」
まったくこの低脳ドラッケンは普通に話すということが出来ないのか?これだから脳味噌まで筋肉のやつは困る。ほんとうにこいつは性格は死滅しているが顔だけは神級のは気にいらない、どうせこの手紙だってラブレターだろうと俺は当たりをつけているわけだ。少しでもこの顔にだまされて泣く女の子が出るのを防ぐというのがきっと神が俺に与えた試練なんだろう、いやこれは義務だ・・・そんな神も義務も死んでしまえ。何で俺があのくそドラッケンの尻拭いなんかしなきゃいけないんだ。不公平だ、ものすごーーく不公平だ。ギギナばかりモテて俺がモテないという事実からの怒りか支離滅裂なことを考えていると、お麗しいお顔のギギナ様は手紙を読んだ瞬間に真っ青になり今にも震えださんばかりの状態になっている
「な、なに!?何でこ、こんなものが・・・」
珍しい。こんなおびえたギギナを見るのはめったになく、こうなることといえばたいがい許婚がらみのことぐらいだ。こんな状態に追い込めるギギナの許婚というものに俺は常々興味を覚えていて、それゆえに内容が気になった
「おいギギナどうしたんだ?」
「何でもな、い。お前にはまったく関係のないことだ」
「そんな如何にも動揺してますな状態で言われても気になるだろうが。例の許婚か?」
「っそ、そんなことはない!断じて違う!」
そんな思いっきり否定されてもよけい怪しいって。ギギナが落ち着くのを待ってもう一度質問を試みてみることにした。
「でどうなんだそれ?」
「・・・これは誰が持ってきたんだ」
「お前俺の質問を無視してんなよ。・・・ただの使いだといって名前は名乗らなかった。確か黒髪の15,6歳ぐらいのかわいい女の子だったな。そういえば三日後に手紙の返事を取りに来るといっていたぞ」
使いだといって手紙を渡してきた女の子に心当たりがあるのか考え込んでいるギギナは返事という単語に反応して方が震えた。どんだけお前の許婚は怖いんだよ。
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後書き
名前変換ありません(キッパリ
され竜とかマイナーものですみません。それにしてもギギナの喋り方わかんない・・・
2007/6/3