第四話
異世界から来たこと、前の世界で自分がしてたこと、こっちの世界に来た時に起きた変化などを掻い摘んで話した
「―――と言う訳なの。まぁ信じられない話だけどね」
「・・・確かに信じられない話だけど、ありえないとは言い切れない。異世界かなるほど面白いね」
「クロロは信じるんだ?」
「そうだね。そうだったら面白いなって思ってる」
そういってクロロは黙り込み、自分の思考に没頭し始めた。その代わりにかシャルが質問をしてくる。
まぁ、要するにその言い方じゃ信じてるわけじゃないってことか。別にいいけどね、私だっていきなりこんなこと言われたら信じられないもの。
「完璧に信じてるってわけじゃないんだね。でもまぁ頭のおかしな子扱いされなかっただけでも上出来かな?」
「ねぇちょっといい?」
「何か質問?シャル」
「うん、話を聞いた限りじゃって実は21歳なんだ?」
「そうだよ。この世界に来た時にはこの姿になってたんだ。すっごい不便」
「確かに不便そうだよね。仕事とかまわそっか?」
「えっ?まぢで!?ぜひお願いします。危険なのとか人殺し以外で!!」
「オッケー。って人殺したこと無いんの?忍だって言ってなかったけ?」
「ないわけじゃないけど嫌いって言うか苦手なの。私、護衛とか密偵とか専門だったし」
「へーそうなんだ。じゃあそういう仕事あったら連絡するよ」
「感謝します。んー今度何かお礼するね。シャルって幻影旅団なのにいい人だよね」
「「「・・・ 」」」
あー!!!何ゆってんのー!私!!いきなりバクロってどうすんのよ!どうする!?どうしよ??素直に言うべき?誤魔化す?こんな時に限ってクロロも聞いてるし!こっち睨んでるもん!
「知ってたの?いつから?」
「いや、えっとね、あ、その、まあ…ね?」
「い・つ・か・ら?」
「ほぼ最初からです。美術館の帰りに気づいたの」
シャルがわざわざ一言ずつ区切って言いなおしきたのが何か怖くて素直に答えてみました。だってー私だって自分の命が惜しいんだって!
「そうなんだ。別にいいんだけどね」
・・・別にいいんだったらそんな脅すなよー!!でも怖いからそんなこと言わない。だからかわりに恨めしそうな目で睨んでみたんだけどシャルはかるーく無視して話を進めいった。
「知ってるのに俺らについてきたんだ?やっぱりって変わってるね。殺されるとか思わなかったの?」
「だから変わってませんてば。う〜ん最初はどう逃げるかばっかり考えてたけどシャルは私の電話選ぶの手伝ってくれたでしょ?優しかったもん。だからいっかなーって思ったんだ」
「ふーん異世界の人ってみんなみたいなのかな?まぁいいや。じゃ「シャル。そろそろ時間だ」あー・・・もう?」
シャルと話しているとクロロが何か用事があるようで口を挟んできた。シャルも自分の携帯で時間を確認して一つため息をついて話を切り上げ、席を立つ。
「ごめんね。俺らこれから仕事あるから行かないと」
「お仕事ならしょうがないね。がんばってあんまり被害が出ないようにね」
私がそう言うと笑って流された。三人でカフェを出てその前で別れたとたん二人とも消えるように去っていった。早すぎ。もちろんお茶代は向うもちで私は払ってません。だって呼び出したのはシャルたちのほうだからね。
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