ザンザス成り変わり3

*『』はイタリア語だと思ってください。



『帰った』(ただいまー)

『おかえりなさい、ザンザス』


仕事が終わり、くたくたになった俺はやっと家にたどり着いた。
暮しは昔よりはましになったと思う。俺だってがんばって働いてるからなってくれなきゃ困るというか・・・
そして、今日も相変わらずよくわからないことをしているのである。

最近仲がいいやつら(人相最悪なのにめっちゃ親切。やっぱり人は見かけで判断しちゃいけないよな)が、宝石や金貨を持ってきたのだ。どうしたのかと問えば『頂いてきやした』とか言うんだ。世の中にはこんな物をくれる良い人がいるもんだなぁ。ほんと感謝感激雨嵐です。
その他にもモデルガンで戦争ごっこ(仕事サボってるわけじゃないんだよ!たまには息抜きだって必要じゃん!)とか。相手はちょーリアルに倒れてくれるし、血糊ドバーッみたいな?俺は二刀流ならぬ二丁拳銃なのだ!(ちょっとかっこよくね?)

そう言えば最近、俺に万国びっくりショーに出れるような特技ができた。何と人体発火できるようになったんだ!火出せるんだぜ、火。しかも思い通りにその火を操れるとかマジすごいじゃん俺!もしかして天才!?とか調子のってます。

それをこの前母さんが見たらものすごく驚いてた。そりゃ驚くよね、俺だって最初何事かと思ったし。
けど、見た瞬間に目見開いて詰め寄られたのはビビったな。そんでもって『よくやったわ。さすがザンザスね』とか『そう、あなたはあの人の子なのね』とか他にも色々まくしたてられたり、褒められたりされた。


もしかして母さん俺のこの特技で金儲けするつもりなのか・・・?
これでお金ザックザク儲かるんなら反対なんてしないけど、むしろ喜んでしちゃうけどね。I love お金ぇ〜!!(いえ、別に守銭奴とかじゃなくてお金があれば母さんにもっとましな暮らしさせてあげられるし、俺だってほしいもんが買えるようになるからね)

でも、結局この特技は金儲けすることもなく、俺はいつも通りの生活をしていた。変わったことと言えば、母さんが前より過保護になったってぐらいかな?

そんな中、母さんに改まって話があると呼び出された。
誰かに会いに行くらしいけど俺には教えてくれない。まぁ行けばわかるか、とあまり深く考えず母さんの後ろについて歩いて行くと、黒服サングラスの厳ついオニーサンたちがわらわらといるじゃありませんかっ(こえっ!人は見かけじゃないと最近考えさせられることも多いけど、やっぱり怖いって!)


これから俺どうなっちゃうんだろ!?






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後書き

clap up:20100217
再録:20100811